代表メッセージ

お墓は家族の絆の架け橋

私が「転葬サービス事業」を考えるキッカケとなったのは、二十歳前の青年が起こした通り魔殺人事件です。
「最近、このような身勝手な事件が増えてきたなあ」と思って見ていました。
交際を断られたからとか、連絡先をブロックされたからとか、なぜこの様な世の中になったんだろうかと。

戦後間もないころの日本では、3世代同居
で、家には仏壇があり、近くの菩提寺によくお墓参りに行くことがありました。
お盆やお彼岸には、家族そろってお墓に行き、掃除して、手を合わせたものです。お盆や命日には、自宅にお坊さんを招き読経を聞いて、心が洗われた方も多いのではないのでしょうか。
また悩み事がある時には、一人お墓参りに行き、亡くなった両親やご先祖様に相談された方もいらっしゃることだと思います。

この様に、昔は生活の中に、亡くなった両親やご先祖様に対し手と手を合わせて敬う文化が根付いていました。  

しかし現在は、家に仏壇は無く、お墓は遠い田舎にありなかなかお墓参りにいけないという人が多くなりました。
先祖を敬い、親を敬い、手と手を合わせる機会がとても少なくなっているのが現状です。
また、先生や友達を敬うことが無くなったことが、学校内暴力やいじめ、家庭内暴力、通り魔殺人や無差別殺人などにも関係してきているのではないかと思うのです。
大事にして来た文化・習慣が失われていくことは残念なことであり、人の心を支えてきたものがなくなっていくという問題であると、私は考えます。

「納骨堂転葬サービス事業」の市場調査でお会いした40歳代の男性の言葉が心に残っています。その男性は結婚されていて、小学生の二人のお子さんがいるそうです。
「夫婦共働きで忙しく、子供の教育と言えば『勉強しろ』と言うばかりで、心の教育が出来ていません。
できれば心の教育をお寺で行って頂けないでしょうか」と言われました。
この男性のお墓は、遠い田舎にあり、なかなかお墓参りには行けないそうです。

私は、将来的に自ら寺院を建立し、転葬サービスを行っていく考えであることををお伝えし、「親子で参加できる法話や座禅会を通して、情操教育を行って行きたい」とお答えしました。

私は、お墓参り自体、自然と身につく情操教育であると思っています。
うれしい事、悲しい事、悩み事など、お墓に
眠っているご両親様などに、お話しして頂きたい。
お墓は、家族の絆の架け橋だと考えています。
そんな、先祖供養をしやすい環境作りを、徳禅庵は進めてまいります。

株式会社徳禅庵

代表取締役社長(僧侶)

海庵 誠二

株式会社徳禅庵