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終活はいつから始めるべき?終活の始めかたと注意点、手順などを解説

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終活はいつから始めるべき?終活の始めかたと注意点、手順などを解説

人生の最終段階に向けて身の回りの片付けや相続、死亡後の手続きに関してあらかじめ準備をする「終活」は、高齢化が進む現代社会においてますます重要になっている概念です。終活には、医療・介護サービスの検討、遺言書作成、相続対策といった多岐にわたる項目が含まれます。

以前は二世帯・三世帯同居が中心だったので、日々の生活の中で自分の死後の事に関する気持ちや意思を伝えることができていましたが、近年は核家族化の進行や、家族内でもコミュニケーションが希薄化していることから、死後のことは生前から自分で準備しておくべきと考える人が増えてきました。

実際に終活の準備を始めるタイミングは人それぞれですが、親の死亡、定年退職、配偶者の死去など、人生の節目となる出来事で考えるようになるケースが多いです。

そこで今回の記事では、終活を行う意義やメリット・デメリット、具体的に行うべき手順などを解説していきます。終活には多くのやるべきことがあり、一つ一つ丁寧に取り組む必要がありますが、前向きに終活に向き合うことができれば有意義な人生の総仕上げができるはずです。ぜひ、最後までご覧ください。

終活とはなにか

まずは、終活とはどんなものかを整理していきましょう。

終活とは人生の最期を見据えた準備をすること

終活とは、「人生の最期を見据えた準備」の俗称です。人として生を受けた以上、「死」という概念からは誰も逃れられません。特に高齢になったり、病気などで死を意識するようになったりすると、人生の最終段階に向けてどのような準備をすべきかと終活に関心を持つようになります。

具体的には、以下の一覧のような取り組みが終活に含まれます。

ポイント
・エンディングノートの作成
・医療機関や介護施設の検討と手続き
・遺言書作成
・相続に関する手続き
・身の回りの整理
・葬儀の準備

このように、終活では「生前」と「死後」のふたつの大きな枠組みのなかで、順番に決めるべき事柄について考えていくことになります。後ほど詳しく紹介しますが、自分の希望を「エンディングノート」に記しておくと便利です。

エンディングノートには終活に必要な様々な事柄を書いていきます。

例えば、介護に関しては、どのような介護を受けるのかを自分で考え、希望する形での介護サービスを検討します。介護サービスは大きく介護施設と在宅介護に分かれ、介護施設を選ぶ場合は、立地や設備環境、入所費用などで検討する場合が多いです。

介護については自分だけでなく、家族も関わる大きな問題なので、自分の考えをまとめてから家族に相談すると良いでしょう。

また、死後の対策としては、遺言書の作成や、残された財産の分割方法を明確にしておきます。 相続に関する手続きとしては、土地や預貯金の名義変更なども挙げられます。このように、終活は財産の承継だけでなく、自分の人生の最後にあたり、残された時間をどう過ごすかを丁寧に設計し準備するプロセスだといえるでしょう。

なぜ終活が注目されるようになったか

近年、終活への注目が高まっている背景には、時代の変化に伴い、大きく2つの理由が考えられます。ひとつは日本の急速な高齢化、そしてもうひとつは遺産相続に関するトラブルの増加です。

まず高齢化が進んだことで、終活に対する課題を感じる人の数が増えています。国立社会保障・人口問題研究所によると、65歳以上の高齢者人口は2020年で3,638万人と過去最高を記録しています。 さらに2040年には3,917万人に達すると予測されており、5人に1人が75歳以上の後期高齢者になると予想されています。

高齢化の進行にともなって、介護を必要とする高齢者が急増しています。いかに質の高い介護を受けるかが重要な課題となっています。介護が必要になったときにどんな介護を希望するのか。そもそも、介護を受けずに暮らし続けるためにはどうすべきかをあらかじめ考えておきましょう。

また、遺産相続に関するトラブルの増加も終活の必要性を高めています。遺産相続問題の解決を裁判所で行う遺産分割事件数は増加傾向にあります。遺産相続に関するトラブルが増加した背景には核家族化が進行し、家族間のコミュニケーション不足が原因でトラブルに発展するケースが多くなったことが考えられます。

遺産相続トラブルを防ぐためには、法的に効力のある遺言書を作成することが重要です。遺言書をしっかりと作成しておけば、訴訟に発展するような家族間の相続トラブルを防ぐことにつながります。

このように、高齢化の進展と遺産相続トラブルの増加があり、終活への関心が高まっています。人生の最終段階に向けた準備は、誰も避けられない課題であるため、ぜひ取り組んでいきましょう。

終活を行うメリット

続いて、終活を行うメリットを紹介していきましょう。

終活を行うメリット

自分の希望に合った葬儀ができ、家族の負担が軽減される

人生の最期を飾る大切な儀式である葬儀。葬儀は今までの人生を振り返り、故人を偲ぶ大切な場となります。そのため、できる限り自分の希望に沿った形で葬儀を行いたいものです。

終活の前提として、事前に葬儀のスタイルや内容を決めれば、死後も間違いなく自分の意思が反映された葬儀を行うことができます。まず、どのような種類の葬儀が良いかを選びます。基本的にはご自身や先祖の宗教に基づいて選択することが多いです。

次に葬儀の規模を決めます。親族中心の家族葬なのか、広く一般参加者が参列する葬儀なのか。参加者の範囲によって式場の大きさや設備が変わってきますので重要なポイントといえます。

さらに、火葬後のお骨の扱いについても事前に決めて出発しましょう。 納骨堂に永代供養の形で納めるのか、御遺骨をお持ち帰りの前にお墓に納めるのか、散骨を希望するのかなど、選択肢はいくつかあります。

式場の設備やサービス内容、付随するオプションなども、自由に設定できます。 通夜を行うかどうか、枕経を行うかどうか、生花か菊かなど、細かい細部まで決められます。また費用面でも、事前に決めておけばサービスの内容に合わせた適切な代替費用が見積もられます。後々、高額過ぎてしまうリスクを回避できます。

このように、自分の希望に沿った葬儀の内容を事前に指定しておけば、きっと心に残り、ご自身らしい最期の大切な葬儀となるはずです。葬儀について自分で考えておくことで、遺された家族への精神的・経済的な負担も抑えられます。

遺産相続に関するトラブルを回避できる

残された財産をめぐり、親族間で揉め事が起きたケースは後を絶ちません。高齢化が進む現代社会で、遺産相続をめぐるトラブルは一層深刻化しています。遺産相続トラブルの背景にあるのが、核家族化による家族間のコミュニケーション不足です。気持ちの行き違いが起こりやすく、金銭的な問題が絡むと揉め事に発展しがちなので特に注意しなければなりません。

遺産相続問題の解決を裁判所に依頼する遺産分割事件数は増加しています。 これは、遺族間での対立が激化し、話し合いではもはや解決できないほどトラブルが大きくなっている事例が増えている一つの例といえます。

遺産相続に関するトラブルを防ぐためには、生前から遺産相続の準備を進めておくことが欠かせません。

法的に効力のある遺言書を作成し、生前から適切に遺産相続を行っておけば、遺産相続に関するトラブルのリスクを軽減できます。

また、遺言では規定財産の分配だけでなく、不動産の取り扱いや生前贈与の指示なども記載できます。できる限り具体的に指示を残しておけば、遺族間での解釈の違いを防げます。遺言書の作成と合わせて、生前に相続する人と財産分与の考え方について話し合うことがトラブルの回避につながります。

さらに、遺留分に関する対策も重要です。遺留分を考慮せずに財産を処分する場合、不満を持った相続人から遺留分請求を受ける可能性があります。事前に対策を講じる必要があります。

このように遺産相続では、生前から具体的な準備を進めていくことが大切ですが、終活に取り組むと、遺産相続に関するトラブルの懸念がなくなることが大きなメリットといえるでしょう。

終活はいつから始めるべきか?

終活のタイミング

終活は人生の大きな節目や出来事をきっかけとして取り組むケースが多々あります。ここでは就活はいつから始めるべきか、そのタイミングについて解説していきましょう。

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親の遺産整理が発生したタイミング

親の遺産整理を経験すると、遺産相続のデリケートさや手続きの煩雑さがわかります。

親の逝去によって遺産の整理が始まったら、自分の終活を真剣に検討する一つのタイミングとなります。 このタイミングで親の相続遺産全体を把握し、遺言書の重要性や相続税の高さなどを身をもって経験することになるからです。

親の遺産整理と並行して自分の終活について考えると、スムーズに流れを掴むことが可能です。特に親の遺産を引き継ぐ立場になると、自身の財産の承継に関する意識も変わってきます。子供への分割方法や、相続税対策など、より具体的に検討する必要性を感じることでしょう。これらは終活の要素ですので、親の遺産整理をきっかけとして終活を始めるのが一つのタイミングです。

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病気や怪我、健康上の問題点が見つかったとき

健康診断などで、突然の健康上の問題や病気が判明した場合や、怪我などで入院した際、それをきっかけに終活を検討する人が多いです。例えば癌など、命に関わる病気の場合が診断されれば、自然と人生の最期を意識するようになります。

また、要介護状態になる可能性がある疾患が指摘された場合も同様です。筋萎縮性側索施設硬化症(ALS)や認知症の初期症状などを指摘されれば、医療機関や福祉施設への入所の準備を始める必要があるでしょう。健康上の問題を機に退職や転居を考え始めることもあり、老後の生活設計と合わせて終活を検討することになる場合もあります。

健康を損なうと判断能力の低下も避けられません。 ベストなのは健康上の問題が見つかる前に終活を行い、自分の意思が反映できるように備えることです。

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定年退職を迎えたとき

多くの人が、50代から60代にかけて定年退職という人生の大きな節目で本格的な終活を始めようと意識します。定年退職直後は、会社員の頃と同じように健康と時間的余裕、資産に余裕がある場合が多く、第二の人生設計を行おうと前向きに捉える方が多いからです。ここで終活や財産継承に関心が向くようになります。

定年退職により、時間にゆとりが生まれれば、終活に向けた取り組みに注力しやすくなります。終活でやるべきことはたくさんあるため、一朝一夕にはできません。仕事をしていた時期と異なり、様々な面で余裕のある定年退職を期にじっくり終活を進めることをおすすめします。

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75歳を超え、後期高齢者になったとき

75歳を超えると後期高齢者と呼ばれるようになります。この後期高齢者になると、本格的に終活へ意識を向ける人が増えてきます。年齢が75歳を超えると、身体面・精神面での加齢による気力・体力や集中力の低下は避けられません。

後期高齢者になると要支援状態になり、介護サービスを受け始める人が出てきます。介護サービスを受ける中で、将来の要介護状態に備えた準備を始める必要が出てくるでしょう。在宅介護体制の構築など、介護に関する問題がより現実的になっていきます。この介護について考えることは、終活について考えることの第一歩といえるので、このタイミングで終活を始めると良いでしょう。

75歳を過ぎると、どうしても認知症発症の可能性も高くなってきます。 判断能力が低下する前から、遺言書作成や遺産相続に関する準備を始めるなど、できるだけ早めの対応を心がけましょう。

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妻や夫などの配偶者やパートナーが亡くなったとき

これまで人生を共に歩んできた妻や夫などの配偶者やパートナーが先立つタイミングは、終活に取り組むきっかけとなります。特に高齢夫婦の場合、パートナーの逝去を目の当たりにすることで、自分の最期への考え方が現実味を帯びてきます。

また、相続の面からも終活は避けて通れなくなります。少なくとも、 配偶者が亡くなった時点で相続税の申告や遺産分割の協議が必要になるからです。

さらに高齢夫婦の場合は、どちらかが亡くなると遺された側の介護問題も現実的な課題として発生します。親が後期高齢者の年齢に到達すると、子供たちも親の面倒を見る立場になってきます。老老介護の問題から、親の介護施設入所を検討する機会が多いです。この段階で、親も子も終活について本格的に取り組んでいく必要があることに気づくでしょう。

近年は健康寿命の上昇により後期高齢者でも体力に問題がなく、比較的元気な方が多いです。元気なうちに終活について準備を始めていきましょう。

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認知症になったとき

認知症は記憶や思考などの認知機能が低下し、日々の生活が困難になっていくことを指します。認知症になると、段階的に自分の思考や行動がコントロールできなくなる可能性が高まるため、認知症の兆しが見えたら直ちに終活について準備を進めましょう。

ベストなのは認知症の症状が進行する前から、自分の意思を周囲が尊重してくれるうちに終活を終えることです。遺言書作成や遺産相続の準備、介護の検討など、できる限り早期に対策を取っておきましょう。特に財産については、認知症の人は財産を適切に管理できなくなることから、法定後見人が選ばれるケースも多くなっています。こうなると自分の意思で財産を処分できなくなるため、特に遺産相続については早めに着手しましょう。

一方、認知症はゆっくりと進行する病気です。 発症の初期に出た段階から、家族と医師などの専門家の協力を得ながら、終活に取り組むことが賢明です。

認知症に限定されず、アルツハイマー病や老年期のうつ病(うつ病)など、高齢者の判断能力に悩む疾患については、いずれも早期の終活を後押しする大きなきっかけとなるでしょう。何よりも終活は、本人の意思を尊重することが重要なのです。意思決定がしっかりとできるうちに、終活を終えることが人生の最期を迎えるにあたって、不安材料を取り除くことになります。

このように、終活を始めるタイミングは様々です。いつから終活を始めるかは個人差があり、画一的に決められるものではありません。 ですが、人生の終わりを穏やかに過ごすために、また家族が安心して関わり続けられるように、適切なタイミングで終活に取り組むことをおすすめします。

終活でやるべきことを順番に解説

続いて、終活でやるべきことを順番に沿って紹介していきましょう。

終活でやるべきこと

1、エンディングノートの作成

終活を始めるうえでまず行うべきことは、「エンディングノート」の作成です。 エンディングノートとは、自分の人生観やこれからの生活に関する希望、死亡後の遺産配分や葬儀の方法、自分が結んでいる様々な契約の内容などを記すノートのことです。

まず、自分の生い立ちや思い出、人生で大切にしてきたことなどを振り返り、ノートに記していきます。 次に、残された家族や親族、友人らへの気持ちやメッセージを記していきます。そして、死後に関する自分の希望や、資産の行き先、葬儀の希望なども記していきます。

エンディングノートは、自分の人生を総括し、残された人々への思いを伝えるための大切な記録です。このノートを作成する過程で、自分の終活に対する意識が高まるはずです。

また、エンディングノートがあれば、亡くなった後に遺された家族は故人の遺志を知ることができます。遺品整理の際の気づきや参考にもなりますので、自分のためにはもちろん、遺される家族のためにもぜひエンディングノートの作成・活用から始めていきましょう。

2、資産や負債の全体像を把握する

終活において重要になるのが、自分の持ち物や資産、収益の全体像を正確に把握することです。コツコツと資産を積み上げてきた人ほど様々な物品、土地や有価証券を持っているので、終活のタイミングで一度全て棚卸しをしてみましょう。

具体的には、預貯金や有価証券、不動産、自家用車、貴金属、骨とう品などの資産はもちろん、住宅ローンや残債、カードローンなどの負債もリストアップし、一覧にしてみましょう。

自分の資産と負債を全て洗い出すことで、相続の際に財産目録が作成しやすくなります。また、売却が必要な物品がないか確認できるメリットもあります。 財産の把握を通して具体的な終活の指針が見えてくるはずです。

3、遺言書の作成

遺言書がなければ、遺された遺産の分割や相続は法律に定められた方法で行う事になり、本人の意思が反映されづらくなります。自分の意思に沿った遺産相続を行うためには、遺言書の作成が欠かせません。

遺言書作成は、公正証書遺言と自筆証書遺言の2つの方法があります。前者は公証役場で遺言者の意思を公証人が確認して作成する方法で、より法的効力が高くなります。自筆証書遺言は、自分で遺言書を書く方法ですが、法的効力を持たせられるよう、一定のルールに則って作成する必要があります。

遺言書の内容は、大まかに以下のような項目を記載します。

ポイント
・遺言執行者の権限
・財産の指定と相続人への分割方法
・葬儀に関する指示
・生前贈与についての指示
・別段の財産に関する表示

遺言の内容は、財産目録と合わせて検討・作成し、できる限り明確で詳細な指示を残すことが大切です。

遺言書の内容が曖昧で遺族間でのトラブルに発展するケースは珍しくないので、公証人や弁護士などの専門家のアドバイスに従って作成するのがベストです。

4、終末期ケアについて医療機関・介護施設と相談

遺言書の作成と併せて、終末期のケアについて検討していきましょう。終末期をどのように過ごすかは、自分の人生の最終期を迎えるにあたって重要なポイントとなります。

疾患がある場合には医療従事者から、終末期医療における延命治療や鎮痛治療の選択肢について説明を受け、本人の意思に沿った医療ケアを検討します。 在宅医療や在宅介護で最期まで自宅で過ごすのか、特別養護老人ホームなどの介護施設への入所を希望するのかも、この時点で方針を決める必要があります。

介護施設への入所を検討する場合は、待機者が多数いるのが一般的です。希望の施設に空きがなければ、候補をいくつか検討して、下見や申請の手続きを進めます。

このように、終末期に備えた医療・介護サービスについて、事前に十分に検討しておくことが事前に必要です。

5、不用物の断捨離と身辺整理

次のステップとして重要なのが、使わなくなった物の断捨離です。断捨離とは、つまるところ不用物を処分して身辺整理を行うことです。人生の終盤に差し掛かり、家の中には思い出の品々がたくさんあることでしょう。断捨離は、必要なものだけを選んできちんと残し、不要なものは処分するのが原則です。

物を減らすことで、身の回りがスッキリして心に余裕ができます。 また、遺品の整理は家族の負担を減らすことにもつながります。また日々の生活にも良い影響があるため、終活がある程度進んだ段階で断捨離を行うのがよいでしょう。

6、葬儀やお墓の用意

終活の中で、特に自分の死を意識するのが葬儀やお墓の用意です。自分の葬儀やお墓の準備をするためには、死後の自分の希望をできる限り具体的に考え、周囲に示す必要があります。

葬儀については方法、規模、付随するサービス内容など、条件を事前に指定しておきましょう。納骨方法や供養の方法を示しておけば、遺された家族はその希望に従って対応してくれるはずです。

お墓については、希望する地域や宗派のお墓を事前に下見し、必要に応じて購入・準備しておきます。永代供養付きの納骨堂や、お墓を持たない散骨も選択肢の一つです。

葬儀やお墓については、家族と話し合うことも必要です。また、葬儀を行う業者やお寺とも相談しながら、自分が納得できるように葬儀とお墓の準備を進めることが大切です。

7、不動産や有価証券の整理・処分

ある程度終活が完了したら、自分が保有している不動産や資産を実際に整理、処分するかどうかを検討します。基本的には遺書を作成したタイミングで方針を定めていますが、遺言書を作成したタイミングと現在で経済状況や生活状況が異なる場合があります。

不動産については、所有している土地や建物をそのまま相続し、後継者に利活用させるか売却するかの判断が必要となります。利活用する場合は、資産の名義を子供などの次の世代に引き渡す必要があります。一方、売却する場合は、売却資金の利用方法や対策について検討します。

有価証券については、売買や換金の付与を判断するとともに、株式の形式書換や贈与なども検討します。また現金資産については、金融機関への警戒や相続税対策も並行して行います。

このように、終活では不動産や有価証券の整理が避けられません。手元に残した資産が、次の世代にスムーズに承継されるよう、適切な譲渡や移転を検討する必要があるのです。

税理士や専門家に相談しながら、不動産や保険、有価証券の承継・売却計画を立てましょう。生前からこれらの資産の行く末を決めれば、相続の際の手間も大幅に省けるはずです。

8、不要な契約の解除

最後に行うのが不要となった契約の解除です。ここまでくると、終活はほぼ完了したといえます。

高齢になると、利用しなくなった様々な契約が残っていることでしょう。例を挙げると、定期購読の雑誌や書籍、カードローンやクレジットカードの利用契約、ガス・電気・水道の供給契約、自動車の維持管理契約など、様々な契約が発生しています。

日常生活に不要な契約を残しておくと、逆に経済的な負担が生じません。解除し、経済的な負担を軽減することも重要なポイントです。一つひとつの契約を見直し、本当に必要なものだけを残しましょう。 不要な契約はきちんと解除し、終活を経済的に無駄のないものにする必要があります。

以上が、終活のために取っておくべき主な手順となります。人生の最終段階を穏やかに過ごすためには、これらの準備をしっかりと進めていくことが大事です。

一朝一夕にはできませんが、終活は「最終期の設計図」ともいえます。一つ一つの手順を確認しながら、焦らずに地道にじっくり考えていけば、きっと有意義な人生の総仕上げができるはずです。

終活の解決で有意義な人生の総仕上げを

この記事では、高齢化が進む現代社会において避けて通れない課題となっている「終活」について、必要なタイミングや具体的な手順について解説してきました。

終活とは、人生の最終段階に向けて、介護や死後の状況について様々な準備を行うことを時間をかけて行います。どう過ごすか設計するプロセスと言います。

終活に取り組むタイミングは人それぞれですが、親の遺産整理や定年退職、配偶者の死去など、人生の大きな節目が取り組むべき機会になります。また、病気や怪我、認知症を発症した時なども、活動を意識するきっかけとなるでしょう。遅すぎることはなく、前向きに準備することが何より大切です。

実際に終活で行うべき具体的な手順は、まずエンディングノートの作成から進みます。自分の人生観や遺志を記すことが大事です。そして遺言書作成、不用品の処分や財産の整理、葬儀・お墓の準備、不要な契約の解除なども進めていきます。

このように終活には多くのやるべきことがあり、時間もかかるものの、取り組んでおくことのメリットは計り知れません。本人の意思を最大限尊重でき、家族への心理的・経済的な負担も軽減できます。

終活は早めに始め、前向きに終活に取り組むことが何より重要なのです。 終活は決して楽しいものではありませんが、自分と向き合い、着実に準備を重ねていけば、きっと有意義な人生の総仕上げができるはずです。終活に興味を持ったら、ぜひ最初の一歩を踏み出していきましょう。


監修者

僧侶でもあり、何度でもお墓の引っ越しができる「納骨堂転葬サービス」の会社、株式会社徳禅庵代表の海庵誠二です。お墓や終活、遺産整理に関するお役立ち情報を発信しております。


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